今日3月28日のNHKスペシャルは『人体製造の衝撃』というタイトルでした。
再生医療の進歩により、人間は身体のかなりの部分を新たに”製造”できるようになりつつある
というレポートでした。
まず登場したのが、「細胞外マトリックス」という魔法の白い粉。
これは以前にも確かNHKで紹介されたことがあり、このブログでも書きました。今回は
より詳しく紹介され、その正体も明かされました。
「細胞外マトリックス」は、特殊処理した豚の膀胱の膜からできていました。マトリックス
とは、”子宮”の意味だと思いますが、正体は膀胱です。
この膀胱から取れる白い粉を切断された手の指につけると、やがて指が再生し始め、4週間後
には全く元の指と同じになってしまうのです。
そのメカニズムは完全には解明されていないようですが、元々人間の身体の中にある幹細胞を
活性化させ、活性化された幹細胞が元の指の骨や筋肉、血管、神経などとなっていくと考え
られているようです。
幹細胞とは、受精した細胞が分裂をし、ある一定の段階になって、あらゆる器官になりうる
能力を持った万能細胞の状態のことです。ここから身体の各器官が形成されていくわけです。
この「細胞外マトリックス」に注目しているのが、アメリカ軍。戦場で負傷した兵士の再生
治療に活用し始めています。幹細胞からは筋肉細胞も再生できるため、負傷して筋肉を殆ど
失った兵士でも筋肉が出来始め、リハビリを併用して大幅な回復をしたケースもありました。
このまま研究を進めて、10年後には一般人の治療にも利用する計画のようです。
これは日本には全くない治療法でしょう。
次に幹細胞の研究状況が紹介されましたが、動物に人間の幹細胞を移植し、人間の臓器をつく
らせる研究が進んでいます。
取り挙げられた例では、妊娠している豚の胎児に人間の幹細胞を移植し、次に胎児の肝臓を
薬で壊して失くします。そうすると、幹細胞が肝臓の部分に移動し、そこで人間の肝臓が
出来上がるという研究です。
これが成功すれば、豚は人間の臓器のスペアを作る動物となるのです。すでにマウスの種類
の仲間では成功しているということです。
日本でもこの種の研究はかなり進んでいます。
この臓器スペア医療の考え方は、実は人間の間でもすでに行われていました。
アメリカとイギリスですでに実際に行われています。
重篤な血液の病気を持った我が子を救うため骨髄移植が必要な場合、他人だと遺伝子の適合が
困難な場合が多いため、体外受精で卵子の遺伝子適合を確認の上、新たに子供を妊娠する方法
です。
つまり例えば、長女(長男)の病気を救うために、もう1人子供を作るのです。こうして兄弟
を救うために生まれた子供のことを”救世主兄弟”というそうです。
この救世主兄弟の問題は、大きな社会問題となったそうですが、イギリスでは血液の病気の
場合だけに限定する法律が制定され、アメリカでは医師と患者の判断に委ねられているそうです。
こうした再生医療が進むと、やがては人間の寿命が150年とか200年とかになる可能性
が出てくる可能性がありますが、そうなると今度は”生きる選択”の問題がでてくるでしょう。
自然状態なら90歳の寿命だが、再生医療を施せば150歳まで生きられる。しかし、
「150歳まで生きられるが、自分はそんなに生きたくない」という場合はどうするか?
安楽死?自殺?人生の幕引き?
再生医療の行き着く先は、死をどう考えるかの宗教問題になるのでは、と思いますが。
↓ iPS細胞(万能細胞)による人体製造(再生)が可能になる話。
◆ NHKスペシャル「iPS細胞・医療に革命が起こる」
再生医療の進歩により、人間は身体のかなりの部分を新たに”製造”できるようになりつつある
というレポートでした。
まず登場したのが、「細胞外マトリックス」という魔法の白い粉。
これは以前にも確かNHKで紹介されたことがあり、このブログでも書きました。今回は
より詳しく紹介され、その正体も明かされました。
「細胞外マトリックス」は、特殊処理した豚の膀胱の膜からできていました。マトリックス
とは、”子宮”の意味だと思いますが、正体は膀胱です。
この膀胱から取れる白い粉を切断された手の指につけると、やがて指が再生し始め、4週間後
には全く元の指と同じになってしまうのです。
そのメカニズムは完全には解明されていないようですが、元々人間の身体の中にある幹細胞を
活性化させ、活性化された幹細胞が元の指の骨や筋肉、血管、神経などとなっていくと考え
られているようです。
幹細胞とは、受精した細胞が分裂をし、ある一定の段階になって、あらゆる器官になりうる
能力を持った万能細胞の状態のことです。ここから身体の各器官が形成されていくわけです。
この「細胞外マトリックス」に注目しているのが、アメリカ軍。戦場で負傷した兵士の再生
治療に活用し始めています。幹細胞からは筋肉細胞も再生できるため、負傷して筋肉を殆ど
失った兵士でも筋肉が出来始め、リハビリを併用して大幅な回復をしたケースもありました。
このまま研究を進めて、10年後には一般人の治療にも利用する計画のようです。
これは日本には全くない治療法でしょう。
次に幹細胞の研究状況が紹介されましたが、動物に人間の幹細胞を移植し、人間の臓器をつく
らせる研究が進んでいます。
取り挙げられた例では、妊娠している豚の胎児に人間の幹細胞を移植し、次に胎児の肝臓を
薬で壊して失くします。そうすると、幹細胞が肝臓の部分に移動し、そこで人間の肝臓が
出来上がるという研究です。
これが成功すれば、豚は人間の臓器のスペアを作る動物となるのです。すでにマウスの種類
の仲間では成功しているということです。
日本でもこの種の研究はかなり進んでいます。
この臓器スペア医療の考え方は、実は人間の間でもすでに行われていました。
アメリカとイギリスですでに実際に行われています。
重篤な血液の病気を持った我が子を救うため骨髄移植が必要な場合、他人だと遺伝子の適合が
困難な場合が多いため、体外受精で卵子の遺伝子適合を確認の上、新たに子供を妊娠する方法
です。
つまり例えば、長女(長男)の病気を救うために、もう1人子供を作るのです。こうして兄弟
を救うために生まれた子供のことを”救世主兄弟”というそうです。
この救世主兄弟の問題は、大きな社会問題となったそうですが、イギリスでは血液の病気の
場合だけに限定する法律が制定され、アメリカでは医師と患者の判断に委ねられているそうです。
こうした再生医療が進むと、やがては人間の寿命が150年とか200年とかになる可能性
が出てくる可能性がありますが、そうなると今度は”生きる選択”の問題がでてくるでしょう。
自然状態なら90歳の寿命だが、再生医療を施せば150歳まで生きられる。しかし、
「150歳まで生きられるが、自分はそんなに生きたくない」という場合はどうするか?
安楽死?自殺?人生の幕引き?
再生医療の行き着く先は、死をどう考えるかの宗教問題になるのでは、と思いますが。
↓ iPS細胞(万能細胞)による人体製造(再生)が可能になる話。
◆ NHKスペシャル「iPS細胞・医療に革命が起こる」
http://tomzakki.blog117.fc2.com/blog-entry-1919.html
NHKスペシャル 人体再生
http://www.pideo.net/video/youku/48108d1b754276f0/
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